夜の歌

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『殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』清水 潔

殺人犯はそこにいる (新潮文庫 し 53-2)

殺人犯はそこにいる (新潮文庫 し 53-2)

北関東連続幼女誘拐殺人事件について書かれた一冊。やっと、読めた。

著者は、未解決事件の番組をやることになり事件の調査を始めることになる。調査の段階で犯人を特定し、その情報を警察に伝える。しかし、警察は動かない。何故、警察は動かないのか。著者の考えでは、もし、犯人を捕まえたら、科捜研が行った遺伝子鑑定の間違いを認めることになるから。では、遺伝子鑑定の間違いを認めると何かがいけないのか。それは、同じ遺伝子鑑定で死刑が確定され、しかも刑が執行された飯塚事件があるから。

飯塚事件の場合は死刑が執行されており、もし遺伝子鑑定が間違いだった場合、とんでもないことになる。しかし、幼児4人を殺害し、1人を誘拐したと思われる犯人が野放しになっている。何故、捕まえないのか。さすがに保身に走っている場合ではないと思うが。

気がついたら寝るのも忘れて、一気に読んでしまった。この本は、多くの人に読んで欲しい。