夜の歌

プログラミング、音楽、本について緩く書いていきます。

『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている: 再生・日本製紙石巻工場』  佐々 涼子

いわき市にある、日本製紙の製紙工場の震災時の話。 生き残った人たちの証言から逃げ惑う人、津波に飲み込まれる人、死んで行く人が淡々と語られる。逃げ込んだ工場内に津波が押し寄せて、必死に梯子にしがみついて一命を取り留めた人達。すぐに助けられる位置にいるのに、海水の影響で助けることが出来ず、無念を抱く人。

甚大な損害を被った日本製紙いわき市の工場だけど、半年でマシンを動かすことに成功する。そのマシンは8号と言い、日本中の出版社に無くてはならない独特の紙を作る機械だ。

この本は、ここ3年で一番読むのが辛かった。でも、読めて良かった。たくさん、売れてほしい。