夜の歌

プログラミング、音楽、本について緩く書いていきます。

知ろうとすること。  早野 龍五、糸井 重里

知ろうとすること。 (新潮文庫)

知ろうとすること。 (新潮文庫)

2011年3月11日、私は沖縄にいた。遅めの昼寝から目が覚めたら、もう午後5時を過ぎてた。ふとテレビを見たら、震災関連のニュース番組がやっていた。徐々に、事の重大さに気づき、Twitterを見る。みんなパニックに陥っていた。冷静な人なんてほとんどいなかった。


しかしそんな中、冷静に原子力発電所から出る放射線について、データを調べツイートする科学者がいたのだ。その人は、本書の著者の一人である物理化学者の早野 龍五さん。その後、早野さんは福島で内部被曝を調べる為に給食内の放射線の数値を調べたり、赤ん坊の内部被爆を調べる為にベビースキャンという機械まで作ってしまう。


本書の中では、糸井さんの素朴な疑問に対して、早野さんが答える場面が何度も登場する。糸井さん素朴な疑問が、科学が得意では無い私でも理解できる内容で助かった。例えば、カリウムの中に放射性物質カリウム40が含まれているのは何故かだとか。その質問に対する早野先生の答えも分かり易い。


本書は、あまり科学が得意じゃない人が読んでも理解できる本だと思う。たくさんの人に読んで欲しい。